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共働きこそ、しっかり「お金」と向き合いたい!お金の「使い方」「貯め方」「増やし方」のポイント

更新日:2021年10月15日

執筆者:八木 陽子
(株)イー・カンパニー代表取締役/キッズ・マネー・ステーション代表

共働き、「長期の視点」で考えても大丈夫?

共働きご夫婦は、二人とも働いており、毎月の家計は黒字というご家庭も多いです。
ところが、長期のシミュレーションをすると問題が顕在化する場合があります。
また、一方が働かなくなったりすると、大幅に家計が悪化することもあります。
そのため、共働きご夫婦こそ、「長期の視点」で、お金の使い方・貯め方・増やし方を一度はシミュレーションしてみることをおすすめしています。


実は私が、ファイナンシャルプランナーになる一大決心をしたのが、「長期の視点」の大切さを知ったことです。
「人生が長く、計画どおりにいかないことだらけなのに、なぜ、わざわざ長期で考えることが必要なのでしょうか?」と、現在でもたびたび聞かれます。
そもそも動物は、目の前のことしか考えられません。5年後や10年後を考えている犬や猫はいるでしょうか?


人間も動物ですから、「30年後に困らないように少しずつお金をふやそう」とか「人生にはどのぐらいお金がかかるかな」といったことを考えるのは、億劫に感じます。
そのため、日々二人で稼いでいて、毎月の家計が黒字、毎日が忙しかったりすると、長期の視点は後回しにされがちです。
ですが、長期で考えることで、今の過ごし方の問題点が浮き彫りになります。
外出が減ったりリモートワークが増えたりしている今だからこそ、「お金との付き合い方」を振り返ってみましょう。

お金の「使い方」のポイント

まずは、使い方から考えていきましょう。
どうしても支出が膨らみがちな共働き家計。 日々のキャッシュフローに余裕があるからといって、ノープランで欲しいものを購入してしまうと、人生後半にはお金が足りなくなってしまう恐れがあります。 日々の買い物だけでなく、マイホーム資金、旅行、車、子供の私立進学……など
共働きの今はワンランク上の買い物に手が届く世帯年収であっても、その場その場で判断しないこと。


どんぶり家計も多いでしょうから、まずはおおよその現在の生活費を把握、そしてそれが長期で続いても大丈夫なのかを考えましょう。
今の生活スタイルでは、なんとなく支払えるけれど、お金を払う価値があるのか、自分たちのお金の使い方の価値観を一度話し合えるといいですね。
そして、その後、家計をシェイップアップする作戦を立てましょう。


たとえば、なんとなく続けている子供の習い事や大人のサブスク。惰性で続けているものはないでしょうか?
1か月1万円の支出でも年間12万円、3年36万円だとしたら、支出に値するものかを考えてみましょう。
自分自身の行動も振り返ってみましょう。
時々購入しているコンビニのついで買いのお菓子。
一か月に5~6回購入し、10年でいくら? 小さな支出も、5年でいくら?10年でいくら?と長期で計算してみると、お金の使い方を振り返るきっかけになるでしょう。

お金の「貯め方」のポイント

共働きの「貯めどき」は自分たちで意識することが大事です。
人生には3回の「貯めどき」があると言われます。


「子供がいない時期」「子供が小学校低学年まで」「子育てが終わった後」の3回です。


しかし、そもそも一つ目の「子供のいない時期」の貯めどきは、気づくことなく、過ごしている方が多いです。
共働きでご結婚されていても、独身と同じ生活スタイルで暮らしているためです。
出産、退職など、人生の転機があると将来について立ち止まりますが、そういったタイミングがない場合、「貯めどき」に気がつかないのです。
では、2つめ、3つめの貯めどきはどうなのかというと、これも最近は、残念なことに逃してしまうことがあります。


昨今では早期教育や非認知能力をうたう習い事が増えて、習い事や塾が低年齢化の傾向にあります。
そのため、家庭によっては、子供が小さいうち、つまり小学校低学年ぐらいでも習い事などをたくさん掛け持ち、貯めどきを逃しています。
子供が成長するにつれて、さらに塾やスマホ代など子供関係の支出は増える一方ですから、子供の小さいときの貯めどきがないのは、家計によってはダメージが大きいです。


そして、3つめの「子育てが終わった後」の貯めどき。
20代で出産が当たり前だったひと昔は、子育てが終わってから、老後まで10年以上の貯めどきがありました。
けれども、高齢出産が増えた今は、子育てが終わるとすぐに老後という可能性も……。
共働きでも、お金を貯められる時期は意識しないと存在しないのです。
つまりどうすればよいのかというと、自分たちの人生全体を思い描いて、「貯めどき」を作り出していくのがよいのでしょう。

お金の「増やし方」のポイント

最後に、増やし方についてポイントをお伝えします。
比較的若い共働き夫婦であれば、最大の武器は、「時間」になります。
たとえば、老後資金で、リタイアまでの年月を最大限に生かすためには、少額ずつでも積み立てしていくことがおすすめです。 毎月5,000円でも20年あれば120万円になります。運用できればもう少し増えるでしょう。時間を味方に、早めに始めることが大切です。
今なら運用益が非課税になるつみたてNISAなどの制度も整っています。


投資の基本ルールは、「長期・積立・分散」です。 「短期・一発・集中」という方法も存在しますが、基本は「長期・積立・分散」ということを忘れずにいましょう。
積立・分散投資がしやすい商品に投資信託といわれるものがあるので、無理のない金額で毎月始めるとよいでしょう。


商品の選びかた一つで、10年後、20年後のお金は大きく変わります。
仮に投資信託のリターンの年利を1%として積み立てていくのと、年利0.001%の普通預金に積み立てていくのでは、長期での到達点は大きく変わってきます。
増やし方においても、長期の視点が大切なのです。


長い人生100年でみると、誰にとっても、今が一番若い。
つまり、「はじめどき」です。
お金を増やす一歩もぜひ今こそ踏み出していただけたらと思います。




八木 陽子

八木 陽子(やぎ・ようこ)
(株)イー・カンパニー代表取締役/キッズ・マネー・ステーション代表

ファイナンシャルプランナー/キャリアコンサルタント。15年以上の仕事実績と二児の母としての消費者の視点から、子供から大人まで分かりやすく「お金」「ライフプラン」を伝える。2005年からお金とキャリア教育を普及する「キッズ・マネー・ステーション」を主宰し、2021年現在、約300名の講師たちが所属している。全国の学校にて授業や講演などの活動実績が多数。2017年度4月から使用される文部科学省検定の高等学校家庭科の教科書に日本のファイナンシャルプランナーとして掲載される。

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