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お金のこと

執筆者：坂本　綾子
日本FP協会認定CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
著書「今さら聞けないお金の超基本」など

ローンの利用もインターネットで便利に

パソコンやスマートフォンで気軽に情報収集したり買い物したり…。
インターネットの便利さは今や生活に欠かせないものになりました。
しかし、だからこそ、顔を合わせて同じ時間を共有することの価値も見直されています。

金融取引については、どうでしょうか。
残高や入出金履歴の照会、振り込み、金融機関によってはローンの申し込みまでネットで完結できます。
場所や時間を選ばず、人と顔を合わせるわずらわしさもありません。
ローンを使ってお金を借りることも、ネットのおかげでとても手軽になりました。

一方で、初めてローンを利用するときには、詳しい人に相談にのってもらいたいと思う人も多いのではないでしょうか。
そもそも自分はローンを組めるのか、ちゃんと返していけるのか不安だったり、どのローンを選べばいいか迷ったりするかもしれません。

またローンは、手元にある貯蓄では足りない、あるいは手元の貯蓄を取り崩したくないといった理由で利用するものですから、借りる金額も決して少なくはありません。
そして、借りたお金には利子をつけて契約通りに返済する義務があります。
これからの生活をしっかり見据えた上で、無理のない金額で利用するという計画性も重要です。

通常、金融機関では、その人の返済能力などを考慮して借入額などの相談に乗ってくれるので、初めてローンを借りるときや、不安なとき、借入額が大きい場合には、相談窓口があるなら利用したいですね。

ローンは、その仕組みをしっかり把握し、上手に活用することで、欲しいものを手に入れて生活を充実させることができます。 長い人生で一度もローンのお世話にならない人は少ないでしょう。
もっとも代表的なのは、住宅ローン。他にも、教育ローン、車のローンなど、お金を借りる目的別のローンはもちろん、使い道が自由なローンもあります。
そしてローンの種類によって金利などが違ってきます。

ローンを取り扱う金融機関は？

金融機関にとってローンは、預金と並ぶ金融商品のひとつです。
そのため、ローンを取り扱う金融機関はいくつもあります。
大まかに分類すると、都市部を中心に全国的に展開する大手金融機関、原則店舗を持たずネットで金融サービスを提供するネット銀行、営業区域を限定した地域密着型の金融機関など。

ローンを利用するとき、例えば地元の地域密着型の金融機関を利用する方法があります。
地元の金融機関を利用するメリットは次の通りです。

地元の金融機関を利用するメリット

・店舗で相談ができるので、初めてローンを利用する人には心強い
・相談者それぞれの事情に合わせて親身に対応してもらえるケースが多い
・その地域で長く営業をしているので、地域の状況や住む人の生活に理解がある
・住まいの近くに店舗があるので便利
・借入時のみならず、返済期間中に何かあった場合も相談がしやすい

金融機関の営業時間は通常、平日の昼間ですが、ローン専門の店舗があり、仕事が休みの土日に家族で訪れて相談できる金融機関もあります。

また、地域密着で店舗を展開しつつ、サイトでも様々な情報発信を行い、インターネット取引も可能という金融機関もあります。
金融機関のサイトで情報収集しておき、相談の予約もネットでとった上で、詳しいことや疑問点を店舗で相談することもできるのです。 ネットの便利さと、対面のよさを活かして、時間を有効に活用できます。

ローンは、住宅ローンなら返済期間は30年前後と長期にわたります。
教育ローンや車のローンも5年から20年程度と返済にはそれなりの時間がかかります。
その間にはいろいろなライフイベントを体験することになるでしょう。
ローンを利用する金融機関とは長いお付き合いになります。

まずは、これから安心して付き合っていけそうな金融機関を選び、そこでローンについて相談してみるのがいいでしょう。

坂本　綾子
ファイナンシャルプランナー
（日本FP協会認定CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士）

熊本県生まれ。明治大学卒業。マネー記者として22年間、女性誌などで家計管理や保険、投資、住宅購入、相続などお金の記事を取材・執筆。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立。自治体の消費生活センターでの市民向けお金のセミナー講師や、家計相談にも対応している。著書に「今さら聞けないお金の超基本」朝日新聞出版、「まだ間に合う！50歳からのお金の基本」エムディエヌコーポレーションなど。