人生の中でお金が貯められる時期、すなわち「貯め時」は大きく分けて「3回」です。
1回目は、何はともあれ時間もお金も自由度の高い独身時代
2回目は、子どもの幼少期~中学、高校までの義務教育期間
3回目は、子どもが独立した後の年金生活までの期間
2回目の貯め時は子どもが入園すると、だんだんと手が離れてくることもあり、
奥様がパートで働きに出たり、職場復帰しやすくなることも家計に大きくプラスになります。
そして、この時期は教育資金だけでなく、ローン返済などの住宅資金、
さらに、その後の長い老後資金も視野にいれて貯めていくことが必要な時期になります。
3回目の貯め時は、子どもが巣立ってご夫婦だけの生活になってからですが、
近年は出産年齢が上がっているために、子どものお金がかからなくなった途端、
すぐ定年、すぐ老後、もっと言うと親の介護に突入なんてこともあり、
3回目がない!という場合も珍しくありませんね。
「2回目の貯め時」をいかに逃さず活かせるかは、その後の人生を大きく変える
といっても過言ではないのです。
さて、ではこの時期にどのように家計の見直しをしていったら良いでしょう。
月々の家計支出の中で、一番高い割合を占めるのは住宅費(家賃や住宅ローン)
という家計がほとんどではないでしょうか。
住宅費のように毎月の支出額が一定で変わらない費用のことを「固定費」と言います。
家計支出の中で占める割合の多い3大固定費は、
「住宅費」
「保険料(生命保険、損害保険)」
「通信費」
になります。
個々の家計により特徴は異なりますが、
この3大固定費の見直しと削減が家計改善に最も効果的です。
なぜかと言うと、見直しによる削減金額が大きくなる傾向にあることと、
見直し後の継続効果が期待できるといった特徴があるからです。
「住宅費」に関しては、ローン金利や返済プランを見直して、借り換えによる総返済額の削減や、
月々の返済額の減額ができる場合があります。
子育て期の住宅ローンは、頭金や繰り上げ返済を優先するよりも、
低金利を活用してゆっくり返済しながら、手元資金を活かすプランも良いでしょう。
「保険料」については、「いまの我が家にとって過不足なく、
本当に必要な保障内容になっているか?掛け金は適正か?」を基準に見直すことにより、
保険料の削減や、さらには貯蓄効果アップに繋がる可能性があります。
子育て世代は家族の生活を守るための保険はとても大切です。
だからこそ、最適なもので、かつ貯蓄性にもこだわります。
最後に、「通信費」もプランの見直しや格安SIMを検討すれば、費用改善効果は大きいですね。
「3大固定費」の見直しは必ず定期的に行っていきましょう!
現行制度の下ではお子様ひとりにつき0歳~満2歳までは月1.5万円、
満3歳~満15歳までは月1万円(所得制限あり/子ども2人までの場合)の
児童手当の支給があり、この手当を家計と切り離し、
別管理で貯めていくことで合計198万円貯められます。
また、2019年10月より幼児教育無償化制度がスタートしました。
選ぶ園や入園年齢による違いはありますが、
少なくとも3年間はかかるはずだった保育料が実質無償になるのですから、
そのまま家計の負担減となる分については、「支払ったつもり」で貯めていくこが大切です。
子育て世代の家計支出の中で、子どもの「習い事」や「塾通い」に
かかる費用に悩まされるケースは多いです。
ひとつの習い事でも月謝や教材費、道具費用など、家計支出は大きく圧迫されます。
しかし将来の進学資金などを早くから準備できるよう、習い事費用の掛けすぎに注意して、
児童手当と保育料減免分は確実に貯蓄にまわしていきたいものですね。
これを機会に毎日の生活の中で、少し考え、出来る事を確実に始める事が
大きな効果を生み出します。
更に時間を味方に付けるためにも早めにスタートする事をお勧めします。
宮原 理智
ファイナンシャルプランナー
長野県長野市在住、信州大学経済学部卒。
ファイナンシャル・プランナー2級技能士/証券外務員I種/DCプランナー2級/宅地建物取引主任者資格/行政書士資格者
2児の子育てママとして、難しいことをシンプルにわかりやすく伝える!をモットーに女性向けマネーセミナーを中心に活躍中。個別相談件数は年間100件以上。
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