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子育て世代必見!教育費と公的支援

更新日:2025年11月19日

子育て世代は、子どもがいる生活の楽しさや充実感を感じる一方で、教育費の負担が重いと感じることもあるでしょう。
そもそも教育費はどれくらいかかるのか、負担を減らすことにつながる公的支援にはどのようなものがあるかを解説します。

幼稚園から高校卒業まで、教育費は進路により約600万円から約2000万円

入園・入学した学校の授業料から習い事まで、親が出す教育費の総額は、どのような進路を選ぶかによって大きく違ってきます。下記の表は、幼稚園入園から高校卒業までの教育費の総額です。
すべて公立なら約600万円、すべて私立なら約2000万円かかっています。
このデータは全国的な平均なので、実際には家庭ごとに異なると思いますが、大まかな目安にはなるでしょう。


幼稚園3歳から高等学校第3学年までの15年間の学習費総額

ケース1:全て公立に通った場合
ケース2:幼稚園は私立、小学校・中学校・高等学校は公立に通った場合
ケース3:幼稚園・高等学校は私立、小学校・中学校は公立に通った場合
ケース4:全て私立に通った場合

出典:「令和5年度子供の学習費調査」(文部科学省)より

大学まで進学するなら、さらに数百万円

高校卒業後は約8割が大学や専門学校などの高等教育機関に進みます。費用はどれくらいかかるのでしょうか。
例えば私立大学の学費の平均は下記の通りです。
入学した年は、平均137万円を払います。2年目からは入学金を除いた金額になりますが、年間では100万円を超えています。


私立大学の授業料、入学料、施設設備費

区分 授業料 (円) 入学料 (円) 施設設備費 (円) 合計 (円)
文科系学部 827,135 223,867 143,838 1,194,841
理科系学部 1,162,738 234,756 132,956 1,530,451
医歯系学部 2,863,713 1,077,425 880,566 4,821,704
その他学部 977,635 251,164 231,743 1,460,542
全平均 959,205 240,806 165,271 1,365,281

出典:「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について」(文部科学省)より

国公立大学は標準額が定められていて、入学金が28万円~39万円程度、授業料が54万円程度です。
専門学校は専攻により異なりますが、私立大学と同じ程度かかります。
どの学校を選ぶかによりますが、4年間通えば数百万円の支出になります。

必ず申請したい所得制限なしの支援

このように、子どもの教育にはお金がかかるため、国の支援制度があります。
以前は、親の所得に制限があったのですが、所得に関わらず受けられる支援が増えています。
子どもの年齢別に見ていきましょう。

親の所得に関わらず受けられる支援

*0歳から高校卒業まで・・・児童手当
月当たり3歳未満は1万5千円、3歳から高校卒業までは1万円(第3子以降は年齢に関わらず3万円)

*3歳児クラスから就学前まで・・・幼児教育・保育の無償化
幼稚園や保育園の利用料が一定額まで無料に。ただし、スクールバスや給食費などは保護者の負担。

*高校生・・・高等学校等就学支援金
国公立高校の授業料相当額が無料に(私立高校生も国公立高校の授業料相当額を支援)

*高校生・・・高校授業料無償化(2026年度開始予定)
私立高校生に、私立高校の授業料の平均額45万7000円を支援。超える分の授業料と入学金や施設設備等は保護者の負担。
いずれも、申請をしないと支援を受けられません。高等学校等就学支援金や高校授業料無償化は在学する高校に、それ以外は居住する自治体に申請します。

大学生への支援は所得制限あり

支援制度はあるものの、親の所得制限が厳しいのが大学生への支援です。

親の所得に制限がある支援

*大学・専門学校・・・高等教育の就学支援新制度
住民税非課税またはそれに準ずる世帯は、返済不要の奨学金をもらえることと併せて一定額までの入学金及び授業料を支援。
ただし、2025年からは子どもを3人以上同時に扶養する世帯については所得制限を撤廃。

しっかり貯めておきたい大学進学費用

所得制限のない支援制度が充実してきたことで高校生までの負担はだいぶ軽くなりそうです。
しかし、最もお金がかかる大学で支援制度を使える世帯は多くはありません。
つまり、大学進学費用はコツコツと貯めておく必要があるということです。

そのためには、親の年齢と子どもの年齢、進学時期、かかる費用などを記入したキャッシュフロー表を作成することをおすすめします。
教育費を含めたこれからの収支が予想できるので、貯蓄意識がより高まることでしょう。

また、可愛い子どもの希望を叶えるために、なるべくたくさん教育費を出してやりたいと思うかもしれませんが、教育費の支出が終わる時期には老後も近づいてきます。
冷静に、他の支出とのバランスを考える必要があります。
もし、大学進学費用が足りそうもないときは、奨学金制度の活用や教育ローンの利用も視野に入れながら、子どもの進学費用や今後の支出のためにしっかりと資産形成ができる家計管理を心掛けましょう。


坂本 綾子

坂本 綾子
ファイナンシャルプランナー
(日本FP協会認定CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士)

熊本県生まれ。明治大学卒業。マネー記者として22年間、女性誌などで家計管理や保険、投資、住宅購入、相続などお金の記事を取材・執筆。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立。自治体の消費生活センターでの市民向けお金のセミナー講師や、家計相談にも対応している。著書に「今さら聞けないお金の超基本」朝日新聞出版、「まだ間に合う!50歳からのお金の基本」エムディエヌコーポレーションなど。

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